みなさん、切り傷、刺し傷、引っかき傷などが化膿して黄色くなったことがあるとおもいます!
それは、化膿菌と呼ばれる黄色ブドウ球菌のしわざなんです。
切り傷から染み出てきた体液をエサに繁殖し、そのまま放置すれば肌の奥にまで増殖し続け、熱を出してしまうこともあります。
この菌は、テレビのリモコンやホテルのスリッパ、そして肌にもいることがあります!
表皮ブドウ球菌が元気であれば、この菌が少数いてもまったく問題ないのですが、洗いすぎで肌がアルカリ性に傾くと、一気に黄色ブドウ球菌の天下になるのです…
洗いすぎた肌は、傷ついていますから、黄色ブドウ球菌にとって棲み家であり、かゆみやさまざまなトラブルを引き起こします。
特に、黄色ブドウ球菌が多いのが、アトピー性皮膚炎の人の肌。
掻くことで肌が傷つき、黄色ブドウ球菌が増えてさらにかゆみが増すのです。
やっかいなのは、黄色ブドウ球菌が条件の整ったところで増えると、増殖した菌がフィブリンファイバー(繊維組織)やグリコカリックス(菌体外多糖)を産出し、バイオフィルムと呼ばれるテントのようなものをつくって隠れてしまうということ。
このバイオフィルムは、消毒薬や抗生物質をはね返してしまうため、テント内で増殖している黄色ブドウ球菌をやっつけることができないという問題を抱えています。
黄色ブドウ球菌は、とっても手ごわいヤツなのです。
肌を洗う時にゴシゴシしすぎたり、掻きすぎるのは注意しましょう!