少ない睡眠時間でも日中最高のパフォーマンスを発揮できる
(この記事は2020年10月19日に更新されました)
(約7分で読める内容です)
『夜寝れなくて日中体がずっとだるい』
『睡眠時間を確保してもスッキリしない』
『睡眠時間が確保できない時の対処法は?』
『睡眠の質を上げて日中のパフォーマンスをあげたい』
そういった方へ向けて書いています
今回のテーマは
『ストレス社会を生き抜くあなたが不眠症を改善するために実践するポイント3つ』
これを実践するだけで
『少ない睡眠時間でも日中最高のパフォーマンスを発揮できます』
まず初めにポイント3つご紹介します
①黄金の90分をつかみ取れ
②最高の睡眠を手に入れる体温と脳の関係
③睡眠と覚醒は表裏一体
この記事の3つのポイントを実践して
少しでもあなたの悩みが解消できれば幸いです。
不眠症とはどんな状態なの?
まずはポイントを紹介していく前に不眠症とは何かについて
ご紹介します。
『私の不眠は病気なの?』
不眠症とは、睡眠障害が1ヶ月以上続き、日中に体の不調が出現する病気です。
不眠の原因はさまざまで、長期間続くと不眠恐怖が生じ不眠が悪化するという悪循環に陥ることもあります。
不眠の4タイプ
- 「入眠障害」:寝つきが悪く眠れない。
- 「中途覚醒」:眠りが浅く目が覚める。
- 「早朝覚醒」:起きたくないのに早朝に目が覚める。
- 「熟眠障害」:睡眠時間は確保できてるが寝た感じがしない。
この4タイプの中で以下の条件に当てはまる方が不眠症と診断されます。
『長期間の不眠状態』
『日中に不調をきたして生活の質が低下している』
この条件に当てはまる方は注意が必要でしょう
それでは
『実際にどれくらいの人が不眠に悩まされているのか?』
不眠症はまさに国民病といっても過言ではありません。
厚生労働省の調査によれば、5人に1人。
なんと60歳以上の方では約3人に1人とかなり高い割合で睡眠のトラブルを抱えています。
不眠症の原因について
- ストレス:ストレスがかかる状況下にあり神経質で繊細な性格の人は不眠リスクが高い
- 病気の症状: 生活習慣病・疼痛性疾患・アレルギー疾患などさまざまな病気に伴う不眠
- 精神疾患:不眠だと思っていたら実はうつ病だったというケースも少なくありません。
- 薬の副作用:降圧剤・抗がん剤・抗ヒスタミン薬を服用することで起こる不眠
- 生活リズムの乱れ:昼夜逆転の仕事などリズムが乱れることで起こる不眠。
大事なのは原因を見つけたうえで対処していくということです。
あなたの不眠が何からきているものなのかをきちんと見極めましょう。
そしてここからが本題です。
ポイント①睡眠は量より質が大事
『黄金の90分をつかみ取れ』
健康な人の場合目を閉じて10分以内に眠りに入ります。
心拍数が徐々に落ち副交感神経が優位になり入眠後比較的短時間で一番深いノンレム睡眠にたどり着きその後約90分間ノンレム睡眠が持続し、90分後に最初のレム睡眠が現れます。
この周期を数回繰り返し覚醒するのです。
そして
睡眠の良し悪しは
『第一周期の睡眠の質』
で決まる。
つまり何時間寝ようが最初の90分の睡眠の質が悪ければそのあとで取り返せないのです。
だからどうしても今日中に資料を作らないといけないとか、明日の試験の対策が終わらないというときは、まずは先に寝て最初の90分の深い眠りを確保してから起きるというのがベストです。
眠気をこらえて作業をして明け方に少し眠ろうと思っても脳が覚醒してしまいなかなか入眠できず第一周期の睡眠の質を上げることが出来ずにその後のサイクルも崩れてしまうことになるのです。
それではどのようにして最初の90分の睡眠の質を高めるかということですが
魔法のスイッチがあるのです。
それが『体温と脳』
まずは体温ですが
スムーズな入眠を促すためには深部体温を下げる必要があります。
人の体は深部体温と皮膚温度の差を縮めてあげることで眠気が強まるようになっているのです。
その次に脳についてですが
仕事のストレスや入眠の直前までスマホを扱うような状態では脳が興奮状態にあり
交感神経が優位のままで体温が下がりにくくなってしまうのです。
ポイント②体温と脳の関係
入眠で大切なことは皮膚温度と深部体温の差を縮めることにあります。
1覚醒時は体温を上昇させ活動する
2皮膚温度を上げて熱放散し深部温度が下がり眠くなる
3寝始めの90分は深部温度を下げて質を上げる
4覚醒が近づくにつれて徐々に体温が上がる。
このメリハリが大切なのです。
では皮膚温度と深部体温の差を縮める方法とはなにか?
それが
『寝る90分前に入浴を済ませておく』
そうすることで入浴によって一時的に上がった深部温度が下がっていき皮膚温度との差が縮まりスムーズに入眠できるのです。
では90分前という時間が確保できない場合にはどうすればいいか?
すぐ寝るときは深部温度が上がりすぎないぬるま湯かシャワーがおすすめ
でもシャワーより効果的な入浴法があります。
それが『足湯』
足湯により血行促進をして足での熱放散を促せば入浴と同等の効果があるのです。
この足湯の場合『放散熱のアプローチ』なので体温の上昇が大きくないので寝る直前でも効果的なのです。
ここで一つ注意しておきたいのが冷え性の方が靴下を履いたまま寝ていることです。
これにより熱が放散されずに溜ってしまい入眠の妨げになってしまうのです。
なので一時的な使用にとどめておく必要があります。
温度については理解していただけたでしょうか?
それではこの次は脳のお話です。
『入眠をパターン化する』
高速道路を運転中に眠くなった経験はないだろうか?
実は原因のひとつとして単調な状況だと脳は考えることをやめて退屈で寝てしまう
だから脳にとって退屈な状況を作ってあげる必要がある。
睡眠のルーティン
1いつも通りのベッド
2いつも通りの時間
3いつも通りのパジャマで
4いつも通りの室温と照明
5いつも通りの音楽
これを守ることで脳が退屈を感じ入眠しやすくなります。
それでは
最後のポイントを解説していきます。
ポイント③睡眠と覚醒は表裏一体
『睡眠と覚醒はセット』
朝起きてから夜寝るまでの行動習慣が最高の睡眠を作り出し最高の睡眠が最高のパフォーマンスを作り出せる。
つまりよく眠れる人は朝の行動から全く違うのです。
それでは実際にどうすればいいのか?
- 朝に太陽の光を必ず浴びる習慣をつける(数分手度で十分)
光によって体はリズムを取り戻すのです。体温、ホルモン、自律神経などもこの光によって体を調整しています。
※豆電球程度の明かりですら脳に刺激を与えてしまうので夜中は真っ暗で寝ましょう。
- 覚醒時にはしっかりと体温を上げておく
睡眠中は体温が下がり、覚醒時には上がるのでこのリズムを崩さないようにすることが大切なのです。
いかがでしたでしょうか?
まとめると
『入眠の90分前に入浴をすませ一番深い眠りを手に入れる』
『深部体温と表面温度の差をなくし退屈さで脳の働きを抑える』
『質の良い睡眠をとるためには日中の過ごし方でリズムをつくる』
今回の記事はかなり内容が多くなってしまったので
実際の日常生活の過ごし方については次の記事でお伝えします
『不眠症で薬をやめたいあなたがまず最初に取り組むべきセルフケア10選』
あわせて是非参考にされてください。